食い違い
先日、
『3までできたか?』と問われた。
何のことかわからず、私は
「3とは何ですか?」と聞き返した。
微かに聞こえたのは
『あっ……』という小さな動揺の声だった。
もう一度、
「3って何だろうか…?」と呟くように聞き返すと
あからさまに話題を逸らしたのである。
問い詰めもしなかったが、明らかに私ではない"誰か"が隣にいて、その人に向けた言葉だったのだろう。
その問いかけが、食事中に行われたことに私は違和感を覚える。
どのタイミングで私ではない"誰か"がいる状態にシフトしていたのかはわからない。
間違えた理由について、明らかに誤魔化したという事実が問題だ。
単純に"間違えた"ということに対しての恥じらいだったのか、説明するのに何か不都合があったのか。
今ではもうわからないが、時折不自然だと感じることはある。
ここ最近、1ヶ月くらいだろうか。
機嫌がいいとか、性格が変わったとかよく言われる。
私がではない。
私もそう思うのである。
ジュースを飲み終えたコップを流しに置いてみたり、いつもならしないこと(ここ1年はしてこなかったこと)をするようになった。
何一つ口出しはしていないので、自主的にであることは間違いない。
人格が変わったのか、何か心境の変わるような出来事があったのか。
家から滅多に出ない私には
何があったのか全くわからないが
"何かがあった"ことには間違いなさそうだ。