愚かな末路

普通からはかけ離れすぎていて

 

明日を想像しても

 

幸福は見えない

 

 

遠い地平線の彼方に

 

記憶の欠片が見える

 

手は届かない

 

 

声が聞こえる

 

優しい声で囁いている

 

偶像

 

 

赤い糸がある

 

その先は

 

分岐点

 

 

近くに見えるものや

 

遠くに見えるものがあって

 

心を落ち着かせる

 

 

夕焼けに染まった真っ赤な空を見て

 

世紀末のように感じる

 

これは現実だろうか

 

 

遠く夢に見た安息は

 

間違いなく安息ではあるが

 

望んだものとは少しちがう

 

 

話す言葉の欠片に

 

ガラスの破片が混じっていて

 

突き刺さる

 

 

ある朝は、身体の落下する感覚がして

 

目を覚ますと隣には

 

香りも。何もない。

 

 

帰らない夜は

 

深い眠りから覚めず

 

目を覚ませばまたすぐに眠りにつく

 

 

音が響くと

 

口がなくなり

 

コップには飲み物が注がれる

 

 

色鮮やかに光る長方形は

 

ずっと喋っているのに

 

私は無口

 

 

形のないものは

 

掴めることはなく

 

気付けば別の形へと形成され続けている

 

 

蝋人形は

 

火にあぶられ

 

形を無くす

 

 

踊り子は歌って

 

歌い手は踊り

 

頭を垂れる

 

 

静寂の中に残されたのは

 

孤独と

 

私という無能な人形

 

 

聞こえもしない声に

 

耳を傾けた

 

はるか遠くで音色が聞こえる

 

 

嘘を求める弱さは

 

心の弱さで

 

生きるすべ

 

 

驚きは過ぎ去って

 

残ったのは沈黙と

 

疑念