1日過ぎて。

 

その出来事が起こった日。

 

所詮自分には関係のないことだと思っていた。

 

滅多にテレビを見ない私がそれからよくニュースをみるようになった。

あの残酷な光景を目にして、私は自分には関係ないと人の死を喚くこともしなかった。

何度も起こる地震に怯えて泣く子供を見ても、私は何も感じなかった。

むしろ代わって欲しいとすら思った。

 

死なせてくれと。

 

こんな無価値な人間が生きていて、どうして価値ある命が消えてゆくのかと。

 

 

あの日から1日過ぎたこの日に、私は私の知っている1つの命が消えたことを知った。

 

平凡と過ごしていた。

話をしていた。

突然切れた通話に私は悲しくなった。

嫌われたのかと。

 

テレビが鳴った。

何が起こったのかと目を見張った。

 

オフラインになっているのに気づいた。

 

もしかしたら…

そんな不安に包まれた。

 

次の日待ってもオフラインという表示は変わらなかった。

その次の日も…。

 

亡くなったと知ったのは結構早かった。

でも、認めたくなかった。

 

居場所が無かった私に居場所をつくってくれた。

それなのに、私から居場所を奪うように去った。

 

もう生きる意味なんてないや。

また思い出した。

 

どうせなら代わりたかった。